ソニア・リキエルのパリ散歩



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ソニア・リキエルのパリ散歩
ソニア・リキエルのパリ散歩

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チョコレートしか確かめていないけれど

リキエルが薦めるのは、メゾン・ド・ショコラではなくて、クリスチャン・コンスタン。メゾンにいたく感動していたので、クリスチャン・コンスタンにおもむくと、白いメゾンに瀟洒なチョコ。ああ、パリはホントに奥深いとしみじみ感動した。老婦人がチョコレート・パンを一つ買って行った。そのチョコレート・パンはこれまでに食べたことがない美味しさだった。ソニアのパリを一つずつ味わえたらどんなに豊かな人生になるだろう。
パリの日常を生きているソニアの、そして代々の知識と生活がソニアのなかに生きている経験が、さらりと、蘊蓄でなく顕れている。
世界でいちばん贅沢な散歩

ソニア・リキエル:
1930年、パリのブルジョワ家庭に生れ、パリに育つ。ファッション・デザイナーとしてはもちろん、作家としても活躍中。

パリ:
彼女が暮らし、散歩をし、何よりも偏愛する街。「たくさんの芸術作品にあふれ、世界で最も美しい街。」「世界で最も洗練されたレストランや最も美しいホテルは、パリにある。」

テーマ:
公園、庭園、墓地、ギャラリー、美術館、映画館、劇場、書店、文具店、花屋、パン屋、食材店、チョコレート店、百貨店、ショッピング、レストラン、ホテル、香水、パリジェンヌ、ダンサー、俳優、作家、エッフェル塔、セーヌ川、サン・ジェルマン・デ・プレ、etc。39のエッセイに写真。

スタイル:
朝、昼、晩に分けられた3つの章。見開きに対して、テーマは一つずつ。気まぐれな順序だけど、端正なページの構成。レイアウトの隅々にまで美意識が行き渡る。

ページの左岸:(見開きの左ページを敢えてこう言おう)
敬愛するフランス詩人に連なる文学。厳かで型破りな言葉の錬金術。「それは曖昧で、贅沢。著名人たち、情緒、不思議、独創性、クラシック、美しさ、見せかけ。それは自由、遊び、才能、不完全なもの。」明晰な芸術観と、激しい人生観。

ぺージの右岸:(見開きの右ページを敢えてこう言おう)
懐かしく褪せたようなカラー写真。鋭くてきらびやかな白黒写真。それは「秘められた文書」、「言葉のない瞬間の物語」。ページ全体を覆ったり、ページの一部を切り取ったり。

イラスト:
ところどころに散らばるファッション・イラスト。自由な軽やかさを持つ、エレガントで明確な線。大胆な色のコントラスト。「ストライプはいつも美しい。」

この本:
彼女の多才ぶり。生きることを楽しむ好奇心。「夢の世界、喜びのひととき」。世界一美しいパリ辞典。「それは旅であり、研究である。美しいオブジェがあるように、美しい本がある。なんという幸せ!」

(「 」内は、本書から引用しました。)
パリを語るならソニアリキエル

パリの紹介本やガイドブックは、巷にたくさん溢れているけど、ほんとうのパリの顔を知っているのは、そこに長く住んでいる著者の話が一番だろう。しかも、ソニアリキエルのようなフランスいや世界のファッションリーダー格の彼女のパリの本となれば鬼に金棒。心強い見方ができた気分だ。
ソニアの行きつけのホテル、チョコレートショップ、本屋、蜂蜜屋、花屋、公園などを写真や彼女直筆のイラストを添えて詩的に解説してある。
また、フランスの数々の作家の名前が登場していて、彼女の文学や芸術、映画好きなのがよく理解できた。
お友達の名前(偉大な著名人)がちらほらでてくるのだが、彼女の幅広い交友関係がかいまみられた。
彼女は、いろいろな人から愛されているのだなとうらやましくなった。
ファッションのこと、家族の話、サンジェルマンデプレの暮らしぶりなど打ち明け話も折り込まれていて、ソニアリキエルとお友達になってパリを散歩している気分になれる不思議な本。パリが好きな人、ファッションが好きな人どちらもこの一冊は、おすすめ。



集英社