フランス中世を知るための読み物としておすすめです
中世ではフランスの王様は領地内を端から端まで監視するために絶えず移動し、定住のない生活を送っていたとか、フランス王より臣下の領主の方がずっと領土が広く裕福で、政略結婚により王の領土がふえたかと思えば、妃の離婚によって領土を失ったりとか、とにかく学校では教えない話が随所に出てきておもしろく読めます。その他、修道院の中の生活や、商人の店の中の様子などが生き生きと記述されています。ただし、この本の背表紙にある地図は簡略すぎ、年表も王系図もついていないので、地名がいっぱい出てきたり、フィリップ尊厳王、聖王ルイといった王の名前が出てきてもピンときません。高校世界史の図録でも手元において読むことをお勧めします。
白水社
ブルゴーニュ家―中世の秋の歴史 (講談社現代新書) 中世の秋〈2〉 (中公クラシックス) 中世の秋〈1〉 (中公クラシックス) 中世ヨーロッパを生きる 英仏百年戦争 (集英社新書)
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