企業、個人にかかわらずコンピュータウイルスによる被害がメディアをにぎわせている。経験が少なく、無防備なコンピュータ初心者にとってはしかたがない面もあるが、社内データや顧客データなど重要な情報を扱う企業がウィルス対策を立てることは必要不可欠である。しかし現実には、対費用効果がどれほどのものか数値ではっきり確認できないため、情報セキュリティの認識がおろそかになっている企業が意外と多い。このような企業はハッカーにより社内データが削除されたり、流出したり取り返しのつかない状況になってはじめて情報セキュリティの重要性に気づくのである。 以上のような事情から、情報セキュリティの技術者のニーズが高まり、平成13年度から情報処理技術者試験が改定。新たな区分として「情報セキュリティアドミニストレータ試験」が創設された。本書はこの試験の範囲のうち、情報セキュリティに関する部分に絞って作成された問題集である。具体的にはセキュリティ方針の策定、セキュリティ基準の策定、セキュリティシステムの設計など試験に合格するために必要とされる項目に対して、ITセキュリティ国際標準の規定内容や最新のITセキュリティ技術をもとに作成された問題を用意している。215問と豊富な問題が用意されているので、情報セキュリティ分野の試験勉強や知識を得るのに適している。(大塚佳樹)
セキュリティ知識 まとめの一冊
セキュリティ試験に合格するための用語をおもに穴埋め形式で学習することが可能です。 この本で専門用語の習得をお勧めしますが、午後問題には少々物足らなさも感じないではないですが、知識整理としては唯一の良書だと思います。活用方法次第では確かに「合格マイレッスン」。
オーム社
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