一休さんの頓知と謎解き
一休さんと、新衛門さん、一休さんのいるお寺の少女茜ちゃんの3人が、茜ちゃんの両親を探して、大阪から、関東まで、旅をします。旅先で出会う難事件に、一休さん挑みます。その事件の中で出される、いじわる問題に、一休さんの頓知が炸裂します。8つの事件が載っています。楽しい本です。一休さんの頓知も楽しいです。種を読めば、「なんだぁ」と思いますが、それまでは、童心に帰って楽しめます。それ以上に、ちょっと成長した一休さんの、ふてぶてしい京都弁(?)が、なんとも、ユーモアと独特の味があります。 全体的に、読みやすい本でした。続編らしいですが、この本から読んでも、大丈夫でした。不幸な話も多いので、一気にフィナーレまで読んでしまう方が良いかも、です。
作者の本領発揮
やはりこうでなくては。鯨 統一郎さんの本領発揮です。歴史の真実と虚実を組み合わせ、ワクワクする内容になっています。 一休さんは旅をしても一休さんとして活躍していますね。 トリックもなかなかの物でした。
シリーズ化希望
『とんち探偵一休さん金閣寺に密室』の続編。本作でも一休だけは関西弁をやめない(笑)。『金閣寺に密室』で築いた世界を継承しつつもさらに発展させている。また、禅の有名な公案についてかなり大胆な解釈を与えていることも驚きである。この作品でも男女のドロドロした関係や凄惨な殺人が出てくるんだけど、一休がさらっととんちであしらってしまうので、読後は爽やかな気分。
祥伝社
とんち探偵・一休さん金閣寺に密室(ひそかむろ) (祥伝社文庫) いろは歌に暗号(かくしごと)―まんだら探偵空海 (ノン・ノベル) なみだ研究所へようこそ!―サイコセラピスト探偵波田煌子 (祥伝社文庫) 新千年紀(ミレニアム)古事記伝YAMATO (ハルキ文庫) 千年紀末古事記伝ONOGORO (ハルキ文庫)
|